セミナー開催レポートブログ

AI疲れを減らす6つの方法|Claude Codeの並列作業で認知負荷を下げる工夫

開催日
2026年8月18日(火)21:00–22:00
講師
せお丸さん
セミナー開催レポートブログ AIへの認知負荷を下げる方法 講師せお丸さん 2026年8月18日開催

AI と仕事をしていて疲れるのは、AI が返してくる結果を読み、正しいかを判断する回数が多すぎるからです。講師のせお丸さんがこの「認知負荷」を下げるために使っている方法は6つで、まずは Claude Code の返事の1行目に絵文字の印を付けさせます。Claude と Codex は Superset というアプリ1つにまとめ、タブには作業名を付けておく。長くなった会話は3行で要約させ、読むのがつらい報告だけを HTML で出させる。並列で動かす作業は3つまでです。反対に、ターミナルの画面分割、公式のデスクトップアプリ、エディターのプラグインは、試したものの合わなかったと話していました。

2026年8月18日のセミナーの講師は、AI駆動開発協会で法人向けの AI 研修をしているせお丸さん。エンジニア歴はおよそ19年で、ふだん Claude Code や Codex を使う中で続けている工夫を、失敗談も含めて紹介しました。後半は参加者とのディスカッションで、Procevo を運営する KEITO や参加者のやり方が語られ、安い中国製モデルについての質問も出ています。

セミナーの表紙スライド「認知負荷を減らす方法」。副題はAI時代の生産性は、脳の消耗をどう設計するかで決まる

今後のセミナー予定

AI への認知負荷とは?

出発点は、Claude Code と対話していて疲れませんか、という問いかけでした。Claude を使うようになって仕事は便利になった一方で、返ってくる結果を読むのが疲れる、承認するのが疲れる、という新しい疲れ方をするようになっています。せお丸さんはこの AI との対話の疲れを「認知負荷」と呼んでいました。

認知負荷とはのスライド。AIに指示を出す、結果を読む、正しいか判断するの繰り返しで脳にかかる負担を認知負荷と定義している

スライドでは認知負荷を「何かを理解し、判断するために脳にかかる負担」と定義しています。AI に指示を出し、出てきた結果を読み、正しいかを判断する。この繰り返しが1日に何度もあるので、AI 時代の負荷は情報が足りないことではなく、多すぎることで起きます。

認知負荷が高いと、何が困る?

困ることは3つ挙がりました。1つ目は生産性が落ちることです。AI を使いこなすほど、タブをいくつも開いて並列で仕事を任せるようになります。AI の返事は速いので、それを確認して承認する人間が必ずボトルネックになります。

生産性が落ちるのスライド。AIは並列で大量に出せるが、人間は1つずつしか確認できず、そこがボトルネックになる

最後に人が承認しないと、成果は外に出ていきません。人間の生産性を上げるには、認知負荷を下げて仕事をしやすい環境を作る必要がある、というのが1つ目の話でした。

2つ目はウィルパワーが減ることです。人が1日に処理できる情報の量は決まっていて、朝は満タンだった体力が、判断のたびに削られていきます。朝ご飯に何を食べるか、スマホで Instagram を見る、といった小さなことでも減っていく、という説明でした。

WILLパワーのスライド。人間が1日に使える脳の体力は決まっていて、判断のたびに削られていく

スティーブ・ジョブズやオバマ大統領が毎日同じ服を着ていたのは、このウィルパワーを節約するためだと言われています。AI と会話して脳が疲れれば、そのぶん仕事のアウトプットも減る、とせお丸さんは話していました。

3つ目がいちばん深刻な「AI ブレインフライ」です。AI との会話で脳が慢性的に疲れた状態を指します。集中力が落ちる、意思決定の力が落ちる、頭痛がする、ずっとふわふわした気持ちになる、といった症状が、医学の文脈でも語られるようになってきたとのことでした。

AIブレインフライのスライド。症状として集中力の低下、意思決定能力の低下、頭痛の3つが並んでいる

スライドには「一時的な疲れではなく、蓄積して慢性化するのが怖いところ」とあります。健康を保つためにも認知負荷は下げたほうがいい、というのがこの回の主張です。

認知負荷が高いと、生産性が落ち、ウィルパワーが減り、AI ブレインフライで集中力などが落ちるという3つの困りごと。

AI の返事を読む量を減らすには?

6つのうち1つ目は、出力のルールを変えることです。AI の出力は、会話をしているとどんどん文字が返ってきて読みづらいので、せお丸さんは返事の先頭に絵文字の印を入れさせています。

出力ルール変更のスライド。返事の1行目に付ける5種類の絵文字マーカーと、その意味、自分がとる動きの表

印は5種類です。緑のチェックは質問に答え終わった、頼んだ対応が決まったという印で、読むだけで済みます。クラッカーならセッション全体が終わったので、そのまま閉じてよい合図。砂時計はまだ作業中なので、何もしなくてかまいません。赤い丸は自分の判断や返事が必要だという印で、返事をしないと作業が止まります。黄色の注意マークは、問題が起きた、一部が失敗した、想定外のことがあった、という知らせです。

画面に映っていたのは、研修カリキュラムの修正と Git へのコミットを Claude Code が報告する場面です。経過や変更点が長く返ってきますが、せお丸さんが知りたいのは作業の結論。途中経過よりも終わったときに知らせてほしいという感覚なのだとか。

Supersetの中でClaude Codeが返した返事。注意マーク付きの報告と、緑のチェック付きの結論の行が並んでいる

印があれば、ばっと返ってきた返事のうち印の付いた行だけを見ればよくなります。これでだいぶ負荷が下がった実感がある、と話していました。

やり方は Claude Code の指示ファイル CLAUDE.md にプロンプトを書き足すだけ。結論から述べること、結論の先頭に絵文字を入れること、というルールを入れています。CLAUDE.md は、毎回のセッションで Claude に読ませる指示を書くファイルです(Claude Code の公式ドキュメント[CLAUDE.md とメモリー]、2026年11月時点)。

講師がCLAUDE.mdに入れているプロンプト「マーカーで結論だけを述べよ」。5種類の絵文字の使い分けと守らせる制約が書かれている

プロンプトには印の使い分けのほかに守らせる制約も並んでいます。

返事の1行目に印を1つだけ付ける決まり。印の行は結論だけ、詳しい話は下に分ける、判断は番号で選ばせる、途中経過には付けない

指示ファイルやフォルダの置き方は、Claude Codeのフォルダ構成の決め方|plan.mdとbrand.mdで指示を6文字にの回で詳しく扱いました。

Claude と Codex を行き来する疲れは、どう減らす?

2つ目の方法は Superset というアプリを使うことです。Claude のデスクトップアプリや、ChatGPT の Codex のアプリで AI と話している人は多いはずです。Claude も Codex も使う人は、同じ作業なのにツールを行き来することになり、それ自体がストレスで脳の体力も削られる、という自覚がせお丸さんにはありました。

Supersetを使うのスライド。Claude・Codex・Copilotを1つの画面のタブで切り替えられ、ウィンドウを行き来しなくて済む

Superset は、1つのアプリの中で Claude も Codex も使えるアプリです。デモでは、左にプロジェクトの一覧が並んでいました。自社の請求管理システムのプロジェクトを開き、Claude のボタンを押すとターミナルで Claude Code が立ち上がります。Codex を使いたければ、同じ画面で Codex を呼び出せます。

Supersetの画面。左にプロジェクトの一覧、上にClaude・Codex・Copilotのタブがあり、Claude Codeが立ち上がっている(一部はモザイク)

気に入っている点として挙げていたのは、プロジェクトごとに会話の履歴を分けて管理できることです。Codex のアプリはプロジェクトごとの管理ができますが、Claude のデスクトップアプリはやりづらい印象を持っていたと言います。ただ、最近は Claude のアプリを立ち上げていないので、今はできるようになっているかもしれない、とも補足していました。終わったプロジェクトは畳んでおけるので、今どれが動いているかもひと目で分かります。

Superset は、2026年11月時点で Paradev という名前に変わっています。公式サイト[Paradev(旧 Superset)]では、Claude Code や Codex などのコーディングエージェントをまとめて扱うオープンソースの作業場として紹介されています。

Superset に落ち着くまでに、何を試した?

今の形になるまでに、せお丸さんは3つのやり方を試して失敗しました。最初は、ターミナルの画面を分割して4つの作業を並列で頼むやり方で、ターミナルを使ったことがある人なら一度はやったことがあるはずの形です。

失敗例1、画面分割のスライド。ターミナルを4分割したが、どれがどの作業か一目で分からず断念した(画面内の名前とパスはモザイク)

どの画面で何が進んでいるのかがまったく分からなくなり、いちばん疲れたのがこのやり方だったそうです。これを解消するために Claude の公式からはエージェントビューという機能も出ています。2026年11月時点の公式ドキュメント[エージェントビュー]によると、claude agents で開き、動いているもの、こちらの入力が必要なもの、終わったものを1つの画面で確認できます。せお丸さんも使ってみたものの、使い心地は悪く、負荷は高いままだったとのことでした。

次に試したのが公式のデスクトップアプリです。何が進んでいるかは見やすく、使い勝手もそこそこよかったとのことです。それでも、Claude のアプリと Codex のアプリを行き来しなければならず、ターミナル版と挙動が違うこともあって、離れることにしました。

公式デスクトップアプリのスライド。ターミナル版と挙動が違い、ClaudeとCodexを1画面に置けない(画面内の会話履歴と名前はモザイク)

3つ目は Cursor や VS Code といったエディターに、プラグインとして Claude Code を入れる形です。実際に使うと結論はよく、これでいいと一度は思ったと言います。ところが、ターミナル版の Claude Code ならできる Claude in Chrome でのブラウザ操作が、プラグイン版ではできないといった問題がありました。公式で出た機能がプラグインにまだ入っていない、という時差もストレスだったと話していました(今はそのバグが直っているかもしれない、とも言っています)。

3つのやり方を試してSupersetに落ち着いた流れ。ターミナルの4分割、公式のデスクトップアプリ、エディターのプラグインは合わなかった

ターミナル版とデスクトップアプリ版は、何が違う?

違いは動く場所にある、というのがせお丸さんの説明です。ターミナルから使うと、Claude Code はパソコンの上でそのまま動きます。デスクトップアプリの Cowork モード(アプリにファイル操作などの作業を任せる機能)で動かすと、パソコンの上に VM と呼ばれる仮想環境を作り、その中で動こうとします。

仮想環境の中で動くと制約が出て、動作が重くなったり、ターミナルより多くトークンを使ったりすることもあるそうです。そのため、エンジニアや上級者になるほどターミナルから使いたくなる、とのことでした。

ターミナル版とデスクトップアプリ版の比較。ターミナル版はパソコンの上でそのまま動き、アプリ版は仮想環境の中で動くことがある

ディスカッションでは KEITO も、Claude Code は基本的にターミナルで使っていると話しました。ターミナルでしか使えなかった初期のころから使っている名残です。デスクトップアプリはエラーが多い気がする、ツールに自由にアクセスしてくれない感覚がある、という KEITO の感想に、せお丸さんはその感覚は正しいと答えています。ターミナル版でスッと動くものがデスクトップアプリ版では動かないことがある、というのが理由でした。

ディスカッションでは、ターミナル側で仕組み(ハーネス)をしっかり整えたうえでデスクトップアプリから呼び出せば、うまくいくという話も出ました。パソコンに入れたスクリプトを動かせるので、アプリからでも身軽に動く、と続いていました。

並列で作業していて、迷子にならないコツは?

3つ目はタブに作業名を付けることです。Superset でなくてもできる工夫として勧めていました。並列で作業を始めると、どこで何をしているのかが本当に分からなくなります。

名前をつけるのスライド。Supersetのタブに作業内容が分かる名前を付けておけば、開いて読み直さずに済む

ブログを書いているタブにはその最中だと分かる名前を、Claude Code にシステムの実装を頼んでいるタブには「システム実装中」と付けておく。それだけで、このタブで何をしていたかがひと目で分かります。Superset のほかにも、タブに名前を付けられるアプリは一部あるはず、とのことでした。

長くなった会話の中身を、すぐ思い出すには?

4つ目は長くなった会話を「/ss」で要約することです。タブに名前を付けても、このセッションで何をしていたのかが分からなくなることはあります。そこでせお丸さんは、決まった指示を保存して呼び出す「スキル」の仕組みを使い、/ss を自作しました。打てば今のセッションの会話を3行に要約して返してくれます。

3行要約スキルのスライド。/ssと打ったときだけ、今のセッションの会話を最大3行・1行50文字以内で要約させる

スライドの例では「認知負荷を減らす方法」の登壇資料を作成、構成は導入・困りごと・打ち手・議論・まとめの5部、失敗例3つは画像付きで各1ページに分けると決定、の3行が返ってきていました。長くなりすぎた会話でも、これを読めば何をしていたかを思い出せます。

/ssの中身のスライド。設定の部分にdisable-model-invocation: trueと、空のallowed-toolsがあり、指示の部分に要約の形が書かれている

中身はファイル1枚だけで、3行で要約してほしいことと、出力の形を書いているにすぎません。スライドでは disable-model-invocation: true を「勝手に動くな」、allowed-tools: "" を「ツールを使うな」と説明していました。公式ドキュメントでは、allowed-tools は確認なしで使えるツールを事前に許可する項目です。また、公式ドキュメント[スキル]では、disable-model-invocation: true を書いたスキルは Claude が自分の判断では呼び出さず、/スキル名 と打ったときだけ動くと説明されています(2026年11月時点)。

タブに作業名を付けると作業の場所が分かり、/ss を打つと今のセッションの会話を3行で思い出せる。

スキルの作り方は、Claude・Codexのスキルの作り方|NotionマニュアルとGmail通知の自動化でも扱っています。Claude と Codex にスキルを持たせる考え方も、その回で紹介しました。

マークダウンと HTML は、どう使い分ける?

5つ目の方法は HTML で出力させることです。Claude Code の返事も、ファイルに書き出させた結果も、たいていはマークダウン(.md)の形で返ってきます。AI には扱いやすい一方、人には読みづらい形式です。

HTMLで出力のスライド。確認作業はHTMLで出させ、結論が先、根拠の表が後という形に固定する(報告書の中身はモザイク)

デモで見せたのは、自社の事業について Claude Code に経営コンサルのような相談をしている画面でした。中身のボリュームが多く、マークダウンのまま読むのはかなりつらい量です。こういうときに HTML でレポートさせると、グラフも入って見やすくなります。

ただし、何でも HTML にすればいいとは考えていない、というのがせお丸さんの個人的な意見でした。HTML は人には見やすいものの、AI にとっては余計なコンテキストを使い、情報量が多いぶんコストも上がります。一度 HTML を作ると、Claude とやり取りするたびに HTML を更新する作業が発生し、遅くなるうえに高くつきます。

マークダウンとHTMLの使い分け。マークダウンはAIは扱いやすいが人には読みづらく、HTMLは読みやすい一方でコストが上がり遅い

そのため、ふだんはマークダウンで出力させ、ここはマークダウンのままでは読むのがつらいという場面だけ HTML で出させています。マークダウンで返ってきたものを1回の指示で HTML に変えるスキルも用意しています。

並列で動かすのは、いくつまで?

6つ目は AI に並列で頼む作業を3つまでに抑えることです。せお丸さんによると科学的な研究で3つまでと言われていて、3つくらいなら人はさばけるものの、4つ以上に増やしても生産性はそれ以上上がらないそうです。

並列は3つまでのスライド。人間が同時並行できる作業は3つまでで、上限は自分がいくつ確認できるかで決める

せお丸さんは並列を増やしすぎると、冒頭で触れた AI ブレインフライのように集中力や判断する力が慢性的に落ち、健康にも関わると説明していました。スライドの結びは「上限は『AIをいくつ動かせるか』ではなく『自分がいくつ確認できるか』で決める」でした。ここまでの工夫を組み合わせたうえで、並列にするとしても3つくらいまで、という締めくくりです。

ほかの参加者は、どうやって負荷を下げている?

後半は参加者のやり方も紹介されました。KEITO は Codex を Claude Code から MCP(AI と外部のツールをつなぐ共通の仕組み)でつなぎ、主に画像の生成に使わせています。複数のセッションを同時に立ち上げることはあまりなく、あっても2セッションほど。そのかわり、自宅に置いた Mac mini では常に6セッションほどを立ち上げておき、スマホのリモート操作から、思いついたことを音声で投げています。

KEITO が意識しているのは、全部を自動化することです。作ったものは Cloudflare や Vercel に自動でアップロードされます。打ち合わせが終わると、文字起こしを Claude Code が取りにいき、レポートが Vercel 上に公開される仕組みです。増えていく成果物を探せるように、ツールやスライド、マニュアル、LP が自動で並ぶ一覧サイトも作っています。

KEITOが作った一覧サイトKEITO LAB。AIと一緒に作ったWebツールやサイトが62作品並んでいる

これを聞いたせお丸さんは、公開された HTML や PDF のレポートを見るので、マークダウンを読むより負荷が下がる、という話だと受け止めていました。

参加者からは Discord 経由で Claude Code を使っている例も出ました。自宅の Mac Studio で Claude Code を起動したままにし、Discord とつなぐ仕組みを通して指示を出す形です。日中は仕事で Mac に触れないので、通勤の電車や昼休みに Discord から頼みます。指示も返事もログとして残るため、履歴の管理も兼ねられます。

ディスカッションで出た参加者の工夫。作ったら自動で公開して一覧に溜める、Mac miniに常駐させる、Claude CodeをDiscordにつなぐ

人と会話しているような感覚になり、アイコンが出て話しかけてきて、返事が来たら通知も届く。認知負荷の点ではターミナルよりやりやすそうだ、という声も出ていました。せお丸さんも Claude Code に Discord から直接話しかける使い方は素敵なアイデアだと返しています。Discord から AI エージェントを動かす方法は、Claude CodeとDiscordを連携|スマホからAIエージェントに仕事を頼むの回で詳しく紹介しています。

安い中国製のモデルで、利用制限を節約できる?

参加者から出た質問です。Claude Code を使っていると利用制限に早く届いてしまうので、中国製のモデルで安く済ませられないか。今は VS Code の拡張機能から、モデルの重みが公開されているオープンウェイトのモデルをアメリカのサーバー経由で試している、という内容でした。

せお丸さんも中国製モデルを一部使ったことはあるものの、今はまったく使っていないそうです。モデルの性能が上がってきているのは間違いないと認めたうえで、使わない理由を2つ挙げていました。1つは信用性。ビジネスで使えるか、政治的なリスクはないか、という点です。もう1つがハーネス、つまり Claude Code という仕組みそのものの出来でした。

安いモデルの使い所。講師が今は使っていない理由は信用性とハーネスで、任せるなら情報収集やファクトチェック

深く考えてくれる、エージェントチームを組める、サブエージェントを自動で増やしていく。こうした動きはモデル単体の力ではなく、Claude Code の仕組みが優れているからだと、せお丸さんは見ています。ほかのツールから同じモデルを呼んでも Claude Code ほどの成果は出ないだろうとのことで、実際に OpenClaw から Opus を呼んだときも薄い結果が返ってくる体感があったそうです。少しお金を出して良い結果をもらい、時間を節約したほうが結果的にコストパフォーマンスはいい。これがせお丸さんの個人的な結論です。

質問した参加者は、壁打ちは安いモデルで行い、最終的な出力は Claude Code で整えて異常がないかを確かめる形を考えていると話していました。せお丸さんはそれを「めっちゃいいかもしれない」と受け、Claude Code からサブエージェントとして安いモデルに情報収集やファクトチェックを任せるなら、安いモデルで十分だと付け加えていました。

まとめ

  • AI への認知負荷は、AI の結果を読んで判断する回数が多すぎることで起きる。せお丸さんは生産性の低下や慢性的な疲れにつながると説明していた
  • CLAUDE.md に「返事の1行目に絵文字の印を1つ」と書くと、印の行だけを見て、自分が動くか読むだけでいいかを決められる
  • Claude と Codex は Superset(2026年11月時点の名前は Paradev)で1つの画面にまとめ、タブには作業名を付ける
  • 長くなった会話は /ss のような3行要約のスキルで思い出し、読むのがつらい報告だけ HTML で出させる
  • 並列で動かすのは3つまで。上限は AI を動かせる数ではなく、自分が確認できる数で決める
  • 画面分割、公式のデスクトップアプリ、エディターのプラグインは、講師の使い方には合わなかった

よくある質問

AI への認知負荷とは何ですか?

AI に指示を出し、出てきた結果を読み、正しいかを判断する。この繰り返しで脳にかかる負担のことです。せお丸さんは Claude Code などと話していて結果を読むのが疲れる、承認するのが疲れる、という AI 時代の新しい疲れ方をこう呼んでいました。原因は情報が足りないことではなく、多すぎることにあります。

Claude Code の返事を読むのが疲れます。まず何を変えればいいですか?

CLAUDE.md に出力のルールを書き足すのが手軽です。せお丸さんは返事の1行目に印を1つだけ付けさせていて、作業中は砂時計、判断が必要なら赤い丸、答えが決まったら緑のチェックが付きます。印の行は3文・50文字以内の結論だけ。途中経過には付けさせていません。

Superset とは何ですか? Windows でも使えますか?

Windows 版はまだありません。Superset は Claude Code や Codex などを1つのアプリにまとめて使える作業場で、2026年11月時点では Paradev という名前に変わっています。公式サイトによるとデスクトップアプリは macOS 向けで、Linux 版は試験版です。無料で使える枠があり、ソースコードはオープンソースで公開されています。

デスクトップアプリとターミナル版は、どちらを使えばいいですか?

せお丸さんと KEITO はどちらもターミナル版を中心に使っています。デスクトップアプリは Cowork モードなどで仮想環境の中で動くことがあり、動作が重い、トークンを多く使う、ターミナル版で動くものが動かない、といったことが起きるそうです。ディスカッションでは、ターミナル側で仕組みを整えておけば、デスクトップアプリから呼び出してもうまく動く、という話も出ました。

何でも HTML で出させたほうが読みやすいですか?

いいえ。せお丸さんが HTML にするのは、読むのがつらい量のときだけで、ふだんはマークダウンで出させています。HTML は人には見やすい反面、AI のコンテキストを余計に使い、やり取りのたびに作り直すので遅く、コストも上がるからです。

安い中国製のモデルで、Claude Code の利用制限を節約できますか?

せお丸さんは、性能が上がっていることは認めつつ、今は使っていません。理由は信用性と、Claude Code という仕組みの出来の差です。使うなら、Claude Code からサブエージェントとして情報収集やファクトチェックを任せる形がいいかもしれない、と話していました。

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