デザインシステムで色・文字・部品の基準を作り、Style Vaultの見本と組み合わせると、AIにWebサイトの試作を頼みやすくなります。ただし、基準を用意しただけでは情報の並べ方まで決まりません。2日目にできたのは画像入りのサンプルサイトまでで、レイアウトの整理と本番公開は翌日の作業として残りました。
2026年9月16日21時からのハンズオンでは、講師のKEITOがClaude DesignとCodexの二通りでデザインシステムを作る方法を案内。参加者と一緒に見本集を育て、質問からサイト試作まで進めるスキルを組みました。3日連続のうち、この回はデザインの基準を作る日です。
2日目には何を作った?
初日に準備したAIの作業環境を使い、2日目は「いつもの見た目」を再現できる資料と、それを使う制作スキルを作りました。進め方は3つです。
タップで拡大2日目はデザインシステムを作り、見本集を育て、両方を使う制作スキルにまとめた。- デザインシステムを作る。色、文字、余白、ボタンやカードの見本と使い方をそろえる。
- 見本集を育てる。気に入ったデザインの特徴を
DESIGN.mdに記録する。 - 制作スキルにまとめる。デザインシステムと見本集を参照し、質問、候補提示、サイト試作までつなぐ。
2日目の画面に示された、デザインシステム作成、見本集の蓄積、制作スキル化の3段階。デザインシステムは何のために作る?
Webサイトの見た目は、ボタンや見出しなどの「部品」と、色や文字、余白の使い方を決める「ルール」の組み合わせです。この組み合わせを先に保存すれば、別のサイトや資料にも同じブランドの雰囲気を持ち込めるとKEITOは説明しました。
ボタン、カード、見出しと、色・文字・余白・角丸のルールを組み合わせるデザインシステムの説明画面。実演ではKEITOの会社のサイトから作ったデザインシステムを表示。青系の配色やボタンの形が一覧になり、それを使った別のWebページも見せていました。Claude Designの公式案内にも、資料や既存のデザインから色、文字、部品、レイアウトのパターンを取り出す説明があります(2026年11月時点)。
Claude Designの画面に並んだ青系の配色、ボタン、入力用の部品。デザインシステムはどう作った?
参加者の道具に合わせ、二通りの作り方が案内されました。どちらも参考にするサイトや画像をAIに渡すところから始まります。
タップで拡大デザインシステムの作り方は、Claude Designの画面で作る方法と、Codexに配布スキルをセットする方法の2通り。- Claude Design:Web画面で既存サイトや資料をもとに作り、完成したものを共有メニューから書き出す。
- Codexと配布スキル:配布されたDesign System Package BuilderをCodexにセットし、参考画像やサイトから作る。
配布スキルを使う方法と、Claude Designの画面で作る方法が並ぶ当日の資料。Claude Designでは、デザインシステムを作る画面と、作成済みの一覧が映りました。完成まで時間がかかるため、許可の確認が出たら押しながら待つよう参加者に案内し、その間にStyle Vaultの説明へ進みました。
Claude Designでデザインシステムの作成方法を選ぶ画面。Style Vaultには何を保存した?
デザインシステムがブランドの基準なら、Style Vaultは表現の見本集です。当日の一覧には配色パターンが多数あり、サンプルサイトが付いたものは見た目を確認してから指示文をコピーできました。KEITOは、色や表現の違いをDESIGN.mdに残し、次の制作で呼び出す使い方を示しています。
デザインの見本を見て特徴を記録し、次の制作で使う流れを示した当日の資料。
タップで拡大Style Vaultは見本を見て特徴を選び、AIにDESIGN.mdへの追加を頼み、次の制作で呼び出す4段階で育てる。- 見本を見る。一覧からサンプルサイトと配色を確かめる。
- 特徴を選ぶ。見出し、余白、色など、使いたい点を決める。
- AIに追加を頼む。写真やスクリーンショットを渡し、新しい
DESIGN.mdとして記録する。 - 次の制作で使う。登録した番号や指示文をAIへの依頼に入れる。
Style Vaultのサンプル画面と、指示文をコピーして使うためのボタン。KEITOは青い画像を見本として渡し、新しいデザインの記録を実演しました。生成されたファイルには色、文字、レイアウト、動きの方針が書かれています。一覧には新しい項目が増えた一方、追加直後はサンプルサイトの画像がまだ反映されていませんでした。
画像をもとに追加されたDESIGN.mdに、配色、文字、レイアウトの方針が並ぶ画面。見本はどうやって選ぶ?
Style Vaultは、一覧を眺めるだけでなく、色を指定して絞り込めます。気に入ったカードを開くと、サンプルサイトと色の組み合わせ、説明文がまとまっていました。講師は、その場で選んだ番号の指示文をコピーし、AIに画像を作らせて見本の使い方を確認しています。
Style Vaultの一覧に並ぶ、配色と見出し表現が異なるWebサイトの見本。ただし、当日の一覧にある全パターンが完成済みのWebサイトだったわけではありません。サンプルが付いていない項目にもデザインの指示はあり、必要ならAIに見本サイトを作らせる、という説明でした。
タップで拡大Style Vaultでは、サンプルが付いた項目は見た目を確認でき、付いていない項目もデザインの指示を使える。3つの材料をどう1つのスキルにした?
必要な資料を制作スキルにまとめて読み込ませ、毎回個別に指定する手間を省きました。スキルとは、AIに作業の順番と参照資料を渡すための手順書です。
タップで拡大制作スキルはデザインシステム、Style VaultのDESIGN.md、サイト用の画像生成を組み合わせる。- デザインシステムで、ブランドの色、文字、部品の基準を決める。
- Style Vaultから選んだ
DESIGN.mdで、今回使う表現を指定する。 - 画像生成で、選んだ方向に合うサイト用の画像を用意する。
質問機能、デザインの見本、画像生成を制作スキルに組み込む説明画面。画面では、Skill Creatorに渡す長い手順文も示されました。KEITOは完成したデザインシステムを書き出して添付し、Style Vaultを読む指示と、質問してから作る順番を一つにしています。
Skill Creatorへ渡した、デザインシステムとStyle Vaultを使う制作スキルの手順文。制作スキルはどんな順で動く?
最初からサイトを作り始めず、用途や好みを質問するのが、この日の工夫でした。質問機能を使うと、選択肢から答えられます。講師の実演では、サイトの種類を尋ねる画面が出ていました。
タップで拡大制作スキルは用途を質問し、3つのデザイン候補を示し、見本を読んで画像とサイトを作り、検証して保存する。- 用途を聞く。誰に何を見せるサイトかを確認する。
- 候補を出す。Style Vaultから雰囲気の違う3案を示す。
- 見本を読む。選ばれた
DESIGN.mdとデザインシステムを参照する。 - 画像とサイトを作る。決まった方向で素材とページを生成する。
- 検証して保存する。できたサイトを確かめて保存する。
制作スキルがサイトの種類を選択肢で尋ねた画面。画像生成を使う場合、何を準備する?
当日は、Claude CodeからOpenAIの画像生成を使う場合のAPIキー発行も扱いました。APIキーはサービスを呼び出すための秘密の文字列です。講師は、発行時に表示される文字列を保存し、画像生成に使う環境変数へ設定する流れを案内。API経由の利用は従量課金だと説明しています。
Claude Codeから画像生成を使うためのAPIキー取得と、環境変数への保存手順を示した資料。実演画面ではキーそのものを見せず、手順の資料を表示しました。文字列を公開ページや共有資料に載せず、利用量と上限を確認してから使うのが前提です。Codexを使う場合は追加の料金はかからないと、講師は案内していました。APIキーは.envに置き、不安ならsettings.jsonでClaudeには読ませず、スクリプトからだけ使う方法もあると案内されました。
タップで拡大Claude CodeからOpenAIの画像生成を使う場合はAPIキーを設定し、Codexを使う場合は追加の料金はかからないと案内された。作ったスキルが見つからないときは?
KEITO自身の実演でも、作成したはずのスキルがスラッシュコマンドに出ない場面がありました。調べると、Codexのスキル用フォルダとは別の場所に保存されていたとのことです。「保存できた」というAIの返事だけで終わらせず、実際のフォルダを開いて場所を確かめていました。
対処は、保存先のフォルダをAIに示し、そこへ移動または保存し直すこと。参加者からも保存先について質問が出たため、Claude CodeとCodexではそれぞれのスキルフォルダを確認するよう案内しています。
タップで拡大作ったスキルがスラッシュコマンドに出ないときは保存先を開いて確かめ、スキル用フォルダへ移すか保存し直す。試作で分かったことと翌日の課題は?
講師の画面には、青系の画像を使ったサンプルサイトが表示されました。ヘッダー、見出し、画像、ボタンが並び、参加者からも完成した画面が共有されています。一方でKEITOは、自分の試作にはまだ寂しさがあると話しました。デザインのルールだけでは、各セクションに何を置き、どう並べるかが決まりきらないためです。
タップで拡大2日目には画像入りのサンプルサイトを試作し、レイアウト整理と本番公開は翌日の作業として残した。- この日にできたこと:デザインシステムと見本を参照し、画像入りのサンプルサイトを試作した。
- 翌日に残したこと:ワイヤーフレームで情報とレイアウトを整理し、サイトを公開する。
青い画像と見出し、ボタンを組み合わせた当日のサンプルサイト。ワイヤーフレームは、色や装飾を決める前に、ページ内の情報と配置を整理する下書きです。翌日の回ではFigmaでこの下書きを作り、動きも加えて公開まで進める予定だと案内されました。前後の回はバイブコーディングの始め方|写真からWebデザイン案を作るスキル実践とバイブコーディングでサイト設計|FigmaのワイヤーフレームとVercelテスト公開です。
まとめ
- 2日目は、デザインシステム、見本集、制作スキルを作る回だった
- デザインシステムに色・文字・余白・部品の基準を保存した
- Style Vaultでは、参考デザインの特徴を
DESIGN.mdに追加して再利用した - 制作スキルは用途を質問し、候補を示してからサイトを試作する流れにした
- 当日は画像入りのサンプルサイトまで確認できた
- 情報の並べ方を整えるワイヤーフレームと本番公開は翌日の作業になった
よくある質問
デザインシステムを作るにはClaude Designが必要ですか?
必要ありません。講師はClaude Designで作る方法と、Codexに配布スキルをセットして作る方法の二通りを案内しました。
参考にする自社サイトがなくても作れますか?
作れます。KEITOは、参考サイトのほか、前日に配布した画像からもデザインシステムを作れると説明しています。
Style Vaultの全項目にサンプルサイトがありますか?
ありません。当日、配色パターンは多数ありましたが、サンプルサイトが付いた項目は一部で、ほかは指示文とデザインの記録を使う説明でした。
APIキーがないと2日目の作業はできませんか?
画像生成の設定を後回しにして進められます。講師は、Claude CodeからOpenAIの画像生成を使う人向けにキーの取得を案内し、費用をかけたくない場合は飛ばしてよいと話していました。
スキルを作ったのに呼び出せないときは?
保存先を確かめます。実演でも別のフォルダに保存され、スラッシュコマンドに出なかったため、スキル用フォルダへ移す必要がありました。
2日目にWebサイトは公開しましたか?
公開していません。この日はサンプルサイトの試作までで、ワイヤーフレームによるレイアウト整理と公開は翌日の工程として案内されました。